裕です。
実は最近、アメリカに住んでいた頃の
旧友で、バイリンガルの人に会う機会がありました。
時間を忘れていろんな話に花を咲かせましたが、
せっかくなので、英語に関するインタビューをしてみました。
今回はこの内容をシェアしたいと思います!
【 友人: “ほぼバイリンガル” 君の経歴 】
彼は日本で生まれ、11歳・小学校5年生の時に
両親の仕事で渡米。以来大学を出て25歳までアメリカで仕事をしていました。
その後、日本に帰ってきて日本で大手広告代理店に就職。
今は独立して翻訳と同時通訳の仕事をしているそうです。
現在は38歳。
現在東京に住んでいて、奥さんは米・日のハーフ。
彼曰く、お嫁さんは、完璧なバイリンガルで、
僕は“ほぼバイリンガル”だそうです。
完璧なバイリンガルとほぼバイリンガル‥
いったいどう違うのか??
いろいろと興味があったので、
インタビューみたいに質問責めにしてしまいました!
※ここでは、ほぼバイリンガルな彼を略して
“ほぼバイ君”と呼ぶことにします。
【 彼の奥さんの経歴は‥ 】
彼の奥さんはアメリカ生まれで、
お母さんが日本人。
小学校の頃は日本で過ごし、
中学2年生からアメリカへ戻り、
大学を出て大人になってから日本で暮らしている。
‥面白いケースですね。
以下、今回のインタビュー(?)の内容です。
(裕)ほぼバイ君の日本語は完璧やね。じゃあ英語は自分の体感的にはネイティブレベル?
(HB)そこがちょっとだけ微妙です。英語でも日本語でも言いたいことは何でも言えますが、
何というか、高度なジョークはスベル事がありますね(笑)
(裕)ほぼバイ君の英語、ほんのちょっとだけ訛りがあるよね?ごくわずかだけど。
(HB)そうなんです。アメリカ人からもたま~に言われますね。指摘されない事がほとんどですが。
(裕)あと、英語で書くときはどう?
(HB)普通に何でも書きます。ただ、翻訳を仕事で受けるときは、必ず最後に嫁にチェックを依頼します。
(裕)お嫁さんのチェックを受けるとたくさんの指摘や修正が入る?
(HB)いや、そうでもないです。ただ、こう言った方が伝わりやすいとか、ちょっと回りくどいとか‥
やっぱり日本の会社で働いた期間を経ているので、日本的な文章の構成になりがちなんでしょうね。
(裕)家では英語で会話するの?
(HB)ほぼ英語で会話します。これは子供に英語を触れさせるためです。
(裕)奥さんは完璧なバイリンガル。で、ほぼバイ君のとの違いはなぜ生じたと思う?
(HB)嫁はアメリカ生まれで幼少から小学校2年までアメリカで過ごし、中学2年までは日本で過ごしました。
いろいろと苦労もあったそうで、でも結果的に頭の柔らかい時期に同じくらいの量の英語と日本語に触れたのが
大きかったと言っていますね。あと、意識的に両方の言語の本を読んだそうです。
(裕)なるほど~英語と日本語に触れた時間が同じくらいだったのか。ほぼバイ君の場合、生まれが日本でご両親も日本人。いくら11歳からアメリカに行ったとは言え、奥さんとの差がでるわけやね。
(HB)そうですね。言語って一生勉強だと思います。ただ、今さらわずかにある訛りを直そうとは思いません。
しいて言えば書く力ですね。ただこれは日々書いていくうちに自動的に洗練されていくと思ってます。
嫁にダメ出し食らわないように頑張って書いてます(笑)
(裕)ほぼバイ君は、11歳の時にアメリカに行き、英語が全く喋れない状態で現地のパブリックスクールに入ったそうだけど、最初は大変だったのでは?
(HB)大変でした~。最初は何も分からなかったです。ただ、カリフォルニア州は移民が多く、僕の行った学校にはESL(第二言語として学ぶ英語)の先生がちゃんと補修をしてくれたので、助かりました。
もちろん、日本語は全くゼロで、英語圏の出身ではない生徒に英語を教えるプロの先生なのですが、そのおかげで1年半ほどでESLのプログラムは行く必要がなくなりました。
(裕)ところで、僕を含めてフツーの日本人の大人が、今からでも完璧なバイリンガルって目指せると思う?
(HB)スバリ無理でしょうね(笑)。ただ、努力すれば、ほぼバイリンガルのレベルには届くと思います。
でも完璧なバイリンガルのレベルとは次元が違います。僕の中では、完璧なバイリンガルの人は、学習をしなくても言語が錆び付かない。僕の場合、英語に触れていないと、わずかずつですが錆びていくのが分かります。
(裕)なるほど~本当のバイリンガルは、学習し続けなくても言葉を失わないのか。僕もそれは感じるな~!だから今でも毎日英語のPod Castを聞いて、新しい表現などはチェックしているもんなぁ。楽しいし、好きだから続けてるけどね。
(HB)今は便利な時代ですね。しかし、時代が進んでも、人と会い、顔を合わせて英語を学ぶことがベストだと思いますよ。言語は体験・もっというと肌で感じて覚えると早いです。スカイプレッスンも良いのでしょうが、リアルに面と向き合って指導して貰うのとでは、成果が違うと思います。
(裕)同感! ところで、日本人が英語が苦手な原因は何だと思う?
(HB)学校の英語の授業が受験対策がメインで、実際にコミュニケーションを取る方法を学ばないからでしょうね。相手の話を理解して、言いたいことを簡単にでも言葉に出すという実践が足らないからだと思います。
(裕)ほぼバイ君なら、どういう方法で英語を教えたらベストだと思う?
(HB)問答無用でアメリカの田舎のレストランなど、日本人のいない場所で1年間働いて鍛えろ!ってのは冗談です(笑)ただ、生の英語を聞いて理解し、それを自分で使えるように練習する‥基本はこの繰り返しだと思います。
(裕)ほぼバイ君のご両親の英語はどうなの?
(HB)うちの親はアメリカで10年以上過ごしましたが、父親は仕事で毎日英語に触れていたので、結構流暢になりましたね。でも母親は基本的に主婦だったので、もう一つです。
カリフォルニア州なんかは、日本人のコミュニティが大きいので、下手をすると日本人とばかり過ごしてしまって、
アメリカにいるのに英語が上達しないんですよね。
(裕)それ、すごくわかる。よく短期留学などで、半年くらいを英語圏の大学などに行くプログラムがあるけど、
日本人の生徒同士でつるむとまるで上達しない!必要な時以外は日本人といない方が良いね。
(HB)日本人って良くも悪くも集団行動が好きなんだと思います。村意識というか‥でも海外に出ると自分で考えて自分で行動して責任を持たないといけない。自分の意見を持って、それを主張する。
プレゼンできる力でしょかね。これは日本にはもともとあまりなかった文化。
(裕)英語力以前に、文化の違いというか、自己主張するという所でも面食らうと思うんだけど。
(HB)それは大アリだと思います。日本の社会って、喋りすぎたり自己主張しすぎると嫌われますからね。
逆のアメリカの学校や会社では、なにも発言をしないと、非常に評価が低いですからね。
(裕)これからの日本人はどうしたら良いと思う?
(HB)無理する事はないと思います。ただ、自分ならどうする、自分はどうしたいってことは、常に考えておく必要があると思います。
これは英語以前の問題ですね。 発言が的確なら、多く語る必要はないと思います。
ただ、一番ダメなのは、自分もそれで良いですと、事なかれ主義で同意することです。
(裕)日本にも多くの外国人観光客が来るようになったし、オリンピックもある。
(HB)日本は島国で比較的閉鎖的な社会を保ってきたと思うんですが、今後はガイジン・異文化に慣れていく必要があると思います。
でも、結局は同じ人間なので、必ず分かり合えます。英語はあくまでもコミュニケーションの為のツール(道具)です。
(裕)そうだと思う。僕は完璧な英語を追求するのではなく、完璧な繋がりを目指したら良いと思ってる。完璧な英語を喋らなくても、十分にコミュニケーションは取れ、契約を取る、料理を注文するなど、その人の目的は果たせるからね。あくまでもツールやね。もっと正確には、英語は生きたツールだと思う。
(HB)お~生きたツールって、名言ですね(笑)
ほんとそう。このツールがこれが使えると強力な武器になる!多少下手な英語でも、
気持ちがこもっていれば十分に通じますしね。僕の親父なんて今でもそんな感じです。
(裕)最後は気合か~(笑)‥じゃあ、英語を学んでいる方々にアドバイスを
(HB)言語を学ぶって簡単ではないと思います。モチベーションのアップダウンもあるだろうし‥。でも、英語を使えるようになると、確実に世界は広がるし、人生は変わります!一人だと妥協しやすいので、ぜひ英語仲間を作ったら良いと思います。
いろんな情報がネット上に飽和状態でありますが、気に入ったものがあれば、それを参考にして実際に使ってみる。やっぱり実践しないと。英語は体験で覚えると早いです。
(裕)今日はほんと久々に会えて嬉しかった。また関西に来たら寄ってね。今度は同時通訳のコツみたいな話を聞かせてね。
(HB)ぜひまた会いましょう!同時通訳は「冷えピタ」をおでこに貼ると良いです!それだけ頭をフル回転させますからね~(笑)
以上が、ほぼバイ君とのインタビューの内容です。
いかがでしたか?
個人的にもいろいろと参考になり、有意義な時間でした。
他にもオフレコ的な内容もあって、それはまた別の機会に。
ご質問やコメントがあればお気軽にどうぞ!